午後15時から雨予報が出ていたが、秋風が清々しい快晴で予選の朝を迎えた。
「LEXUS TEAM WedsSport BANDOH」は、9時40分からのフリー走行では、トップから0.6秒と僅差の7位と幸先のいい結果となる。そして、14時から富士スピードウェイでは初となるノックアウト予選がGT300から始まった。この頃になると、段々と怪しい雲が近づき、近くで降っているらしい雨粒が風に乗ってポツリポツリと降りはじめ、サーキットにいる誰もが空を見上げ不安げな表情を見せた。しかし、予想に反してコースを濡らすまでの雨は降らず、順調にスケジュールは進行、14時15分からGT500クラスのQ1が始まった。
1分前からきれいにピット前に整列したGT500クラスのマシン。その中の19号車「WedsSport　ADVAN SC430」はアンドレ・クート選手がステアリングを握り、坂東監督からのGOサインを待ちきれない様子でエンジンを吹かす。そして、Q1開始から2分後、坂東監督からGOサインが出され、19号車「WedsSport ADVAN SC4304」は勢いよくコースイン。この時点では、1号車、35号車、とアンドレ・クート選手が操る19号車「WedsSport ADVAN SC430」の3台のみのエキゾーストサウンドがサーキットに響いている。そして、その5分後には全車がコースイン。アンドレ・クート選手は徐々にタイムを刻み4ラップ目には1'33.908のタイムを出し、難なくQ1を突破しQ2へとタスキをつなげた。
続いて荒聖治選手がQ2へ。先陣を切ってコースへ飛び出した1号車に続いて23号車がコースイン、その後を追うように19号車「WedsSport ADVAN SC430」も加わりアタック開始！荒聖治選手は1ラップ目からから快調にタイムを刻み1‘34.833のタイムで暫定トップにつけるが、ライバル達がコントロールラインをくぐるたびに目まぐるしく変わるタイムに、翻弄される。しかし、4ラップ目には1’34.002のタイムで4番手につけ、Q2の予選時間の1分を残し、ピットイン。その後、Q2終了間際にポジションを1個落とすが、5番手でQ3への切符をアンドレ・クートに渡す。
いよいよポールポジションを決めるQ3が15時25分からオンタイムで始まった。最後のQ3は10分間。これまで勝ち残った精鋭7台の決戦となる。ここまで好調な走りを見せてきアンドレ・クート選手は3ラップ目に暫定2位に食い込む1'33.493のタイムを叩きだす。そして、最後の最後、5ラップには01'33.452とタイムを縮める快走を見せるが、ライバルの追い上げも厳しく6位という結果に。
予選終了後ピットに戻ったアンドレ・クート選手を「Good JOB」と笑顔で迎えた坂東監督の姿が印象的な予選となった。
総合結果、トップを奪ったのは、12号車「カルソニックIMPAL GT-R」。2位「S-Road REITO MOLA GT-R」。3位35号車「KeePer Kraft SC430」。

朝から気温が上がり、路面温度は35度。しかし暦の上ではすでに秋。昨日に引き続き清々しい秋風が幸運をもたらすように、「LEXUS TEAM WedsSport BANDOH」のピットにも流れてきた。

昨日の好結果の流れに乗り、朝のフリー走行では荒選手を中心に最後のセッティングを調整し、いつものようにピットインの流れを確認、フリー走行の結果を3位で走行を終えた。
そして、ピットウオークを挟み、14時、オンタイムで決勝の火ぶたが切って落とされた。

スタートドライバーを務めるアンドレ・クート選手は、着実な走りでポジションをキープしオープニングラップを終える、しかし、早くも6ラップ目には1コーナーで、6号車をオーバーテークしポジションアップし5位へ。
そして、おなじ6ラップ目の最終コーナーでは、3番手の35号車と4番手の36号車がGT300クラスのマシンをオーバーテークする際に接触し、混乱状態になっている間を見事にすり抜け、3番手に「WedsSport ADVAN SC430」を押し上げる。

そして、アンドレ・クート選手の激走は、12ラップ目には1号車もパスし2位にポジションアップ。その後は、6秒前を行く12号車を追走するが、なかなか追いつけずに31ラップ目にピットイン。
アンドレ・クート選手からバトンを受け取った荒聖治選手は、気合い十分で戦列に復帰。
しかし、ピットアウトのタイミングで1号車に僅差で先行を許し、3番手に。
しかし、1号車に迫る勢いでしぶとく2位争いを演じ0.6秒差まで詰め寄るが、レースが動くことはなく3位でゴールラインを通過し、19号車「WedsSport ADVAN SC430」は、LEXUSホームコースで今期初の表彰台を獲得した。