LEXUS TEAM WedsSport BANDOH  -  WedsSport ADVAN SC430

2014 SUPER GT Rd.7 BURIRAM UNITED SUPER GT RACE : LEXUS TEAM WedsSport BANDOH WedsSport ADVAN RC F

桜前線が北上する最中、SUPER GTが待ちに待った開幕戦を迎えた。GT500クラスがDTMと車両規定を統一し、2シーズン目を迎える今年は1年かけて熟成されたマシンの進化を問われる。LEXUS TEAM WedsSport BANDOHは、エースドライバーに脇阪選手を、セカンドドライバーに関口雄飛選手を迎え、昨年と変わらず息の合った師弟コンビで挑むこととなる。週末にかけての雨予報が心配され、その心配が的中するレースウイークとなってしまうが、予選は、14位と標準を合わせきれず厳しい結果に終わったが、決勝では、攻めた作戦が功を奏し10位でフィニッシュし開幕戦で貴重なポイントをゲットした。

公式予選

■4月4日(土)
□公式予選 天候:曇り | コース:ドライ
気温/路面温度 Q1開始時23℃/28℃、Q2開始時23℃/28℃、Q2終了時22℃/27℃

レースレポート画像1

レースレポート画像1
午前中に行われたフリー走行では走り出しは雨だが、次第にドライに変わり難しいコンディションの中行われたが、予選が始まる15時にはすっかり、春の陽気になり、絶好のコンディションで始まった。

まずはGT300クラスの予選が14時50分から15分間行われた後、15時10分からGT500クラスのQ1が始まった。いち早くコースインしたライバル2台を除く13台のマシンは足並みをそろえるように、15時18分ごろには次々とコースイン。

Q1をアタックする関口雄飛選手も同じくピットを後にした。先にコースインした24号車がまずはトップを取るが、予選終了間際には、LEXUS勢がトップに連なり6号車、37号車、1号車、36号車と上位をしめ、19号車「WedsSport ADVAN RCF」も1'20.461のタイムで8位に攻め込む走りを見せるが、終了間際のライバルの追い上げに苦しみ、14位にポジションを置くこととなった。

Q2の結果、ポールポジションは37号「KeePer TOM’S RCF」、2位6号車「ENEOS SUSTINA RCF」、3位38号車「ZENT CERUMO RCF」という結果に。

決勝レポート

■4月5日(日)
□天候:曇り/雨 | コース:ウェット
気温/路面温度 開始:18度/20度>途中:20度/19度

レースレポート画像3

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決勝を迎えた朝は予報通りの雨となった。その雨は次第に小康状態になり、決勝がスタートする前にはすっかりやんだが、乾く気配が感じられない。各チーム、タイヤ選択に苦しむ状況となるが19号車「WedsSport ADVAN RCF」を含む14台はレインタイヤを装着。しかし1台だけはドライタイヤを選択し、あえて勝負に出たが、のちに失敗に終わることとなった。

決勝は、14時半から岡山県警のパトカー2台と白バイ10台によるパレードランの後、もう1ラップ、フォーメーションラップを終え、いよいよ決勝の幕が上がった。19号車WedsSport ADVAN RCFのステアリングを握るのは関口雄飛選手だ。関口選手は、上位陣が混乱を極める中、冷静な走りでオープニングラップでは11位にジャンプアップを果たし、2ラップ目にはさらに1台を交わし10位へ。しかし、ライバルの追い上げで10ラップ目には12位へとポジションを変える。その後も順位の変動はあるものの、スリッピーな路面を攻略し、またタイヤマネージメントに集中して走った関口選手はレースの中盤にはトップと変わらぬタイムを刻み、むしろレース序盤よりもいいタイムで安定した走りをみせた。

そして、28ラップを過ぎたときには最低周回数をクリア。脇阪選手が戦闘態勢を整える。いつ雨が振りだしてもおかしくない状況に合わせ、ピットインのタイミングを図る。そして35ラップを過ぎたころにはライバル達がピットインしたタイミングも手伝い、ポジションを上げていく。それと同時に雨が振りだした。まだ小雨の状況ではあるが状況を判断しながらのレースは続くことになるが、関口選手のペースが安定しているため、チームはタイヤ無交換でレースを続行することを決めた。

そして48ラップ目にピットイン。ピットロスを最小限にとどめ、脇阪選手を戦列送り出した。この時点で7位にポジションを構えることとなるが、レースが進むにつれ、次第に雨粒が大きくなり苦しい状況に。あちこちでコースオフするマシンが目立つようになるが、19号車「WedsSport ADVAN RC F」を操る脇阪選手は順位を入れ替えながらも冷静にレースを展開し、10位で19号車「WedsSport ADVAN RCF」をゴールへと導いた。

開幕戦の優勝を飾ったのは37号車「KeePer TOM’S RCF」、2位100号車[RAYBRIG NSX CONCEPT-GT」、3位38号車「ZENT CERUMO RC F」となった。

コメント

決勝スタート時点では雨は降っていませんでしたが、午前中に降った雨のためまだ路面が乾いておらず、難しいコンディションでのスタートになりました。スリックタイヤも検討しましたが、結果的にウェットタイヤを選択してレースに臨みました。スタートしてしばらくはブリヂストン勢、ミシュラン勢のペースが良く、路面の水量が徐々に少なくなるにつれて我々ヨコハマ勢のペースも良くなってきましたね。他車がレース折り返し前後からルーティンのピットインをする中、我々は終盤に再び雨が降るという予報を睨みつつ、また関口選手もコンスタントにラップタイムを刻んでいたので、ピットインをギリギリまで引っ張り、さらに表彰台を狙える可能性があるタイヤ無交換というチャレンジをしました。しかし終盤に予想以上に強い雨となってしまい、我々にとっては非常に厳しいコンディションになってしまいましたね。正直クルマをコントロールすることに集中せざるを得ない状況でした。最後はポイント獲得圏内の10位でチェッカーを受けるべく、細心の注意を払ってのドライビングに徹しました。この難しいレースでしっかりとポイントを獲得できたことはシーズンを考えるとものすごく大きい事です。オフシーズンのテストを経てライバルに追い付いたと思いましたが、周りも同様に進化しているという現実がありましたので、来週の菅生テストで色々とトライし、課題をクリアにして次戦富士に挑みたいと思います。

結果的には10位完走でポイントを獲得することができましたが、勝ちを狙っていただけに、やはり悔しいです。柔らかめのレインタイヤで行ったことで、序盤のフィーリングはとても良く、ポジションも上げていくことができました。雨が降ったり弱まったりで、厳しい状況ではありましたが、小さなミスひとつなく、与えられたスティントで自分なりにしっかりと攻めのレースが出来ました。苦しい状況の中で集中力を保ち、冷静な走りが出来たことは収穫も大きく、次にチャンスが来た時の準備は整ったと思います。表彰台を狙うにはタイヤ無交換作戦しかなく、それをマサ監督も選んでくれて、寿一さんも頑張ってくれました。最後は雨が強くなってきたから、無交換のタイヤではかなり厳しい状況になっていたはずです。今年は強いレースが出来るという、自信を深めた開幕戦でした。

まずは今年もSUPER GT GT500の舞台に立つことが出来ました。㈱ウェッズさんを始めとする多くのスポンサー様、並びにLEXUS及びTRDそして横浜ゴムさんには本当に感謝しています。今年は結果を残す勝負の年なので全力で頑張ります。シーズンオフはドライのコンディションで約3000km走行しました。エンジンも15バージョンという事でかなり感触も良く、予選は上位を目指していましたが、想定していた気温や路面温度ではなく、かなり低い状況でした。その為、決勝重視の予選になってしまいました。決勝ウェットに関しては雨量の読みが甘かったです。雨が止むだろうとタイヤ無交換で勝負しましたが裏目に出てドライバーにはつらい思いをさせてしまいました。チームの団結力や雰囲気は昨年よりも良い状態ですので今後が楽しみです。岡山はポイントゲット出来ましたが富士は表彰台目指して頑張ります。今年も沢山の応援宜しくお願い致します。

Po No Machine Driver Laps Best Lap Diff.(km/h) Tire WH
1 37 KeePer TOM'S RC F
LEXUS RC F / RI4AG
A.カルダレッリ
平川 亮
82 1'32.932 2:12'00.419 BS
2 100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT
Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E
山本 尚貴
伊沢 拓也
82 1'31.859 42.663 BS
3 38 ZENT CERUMO RC F
LEXUS RC F / RI4AG
立川 祐路
石浦 宏明
82 1'32.785 44.265 BS
4 8 ARTA NSX CONCEPT-GT
Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E
松浦 孝亮
野尻 智紀
82 1'30.701 48.768 BS
5 39 DENSO KOBELCO SARD RC F
LEXUS RC F / RI4AG
平手 晃平
ヘイキ・コバライネン
82 1'32.312 54.612 BS
6 15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT
Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E
小暮 卓史
オリバー・ターベイ
82 1'31.910 1'08.923 BS
7 12 カルソニック IMPUL GT-R
NISSAN GT-R / NR20A
安田 裕信
J.P.デ・オリベイラ
82 1'31.897 1'13.573 BS
8 46 S Road MOLA GT-R
NISSAN GT-R / NR20A
本山 哲
柳田 真孝
81 1'32.401 1Lap MI
9 6 ENEOS SUSTINA RC F
LEXUS RC F / RI4AG
大嶋 和也
国本 雄資
81 1'33.565 1Lap BS
10 19 WedsSport ADVAN RC F
LEXUS RC F / RI4AG
脇阪 寿一
関口 雄飛
81 1'32.971 1Lap YH
11 24 D'station ADVAN GT-R
NISSAN GT-R / NR20A
佐々木 大樹
ルーカス・オルドネス
79 1'35.166 3Laps YH
12 17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT
Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E
塚越 広大
武藤 英紀
77 1'33.332 5Laps BS
13 1 MOTUL AUTECH GT-R
NISSAN GT-R / NR20A
松田 次生
ロニー・クインタレッリ
66 1'32.793 16Laps MI
14 36 PETRONAS TOM'S RC F
LEXUS RC F / RI4AG
伊藤 大輔
ジェームス・ロシター
58 1'32.589 24Laps BS
64 Epson NSX CONCEPT-GT
Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E
中嶋 大祐
ベルトラン・バゲット
17 1'35.589 65Laps DL
WedsSport BANDOH Super GT 500 Racing Team(ウェッズスポーツ スーパーGT 500 レーシングチーム)