SUPER GTRound1が岡山県の岡山国際サーキットで幕をあげた。今年からGT500クラスはDTMの車両規定を採用したことにより、すべてのマシンが新車になり20年を超えるSuper GTに新たな歴史が刻まれる幕開けとなった。
今季参戦を果たしたLEXUS TEAM WedsSport BANDOHは、エースドライバーにミスターGTこと脇阪寿一選手、セカンドドライバーに2007年にセリカで当チームより参戦していた関口雄飛選手を迎え、新たなコンビで今シーズンを戦うこととなった。
開幕戦はレースウイークを通して荒れた空模様となり、それに合わせたようにレース展開も予想ができない空模様のような展開となった。LEXUS TEAM WedsSport BANDOHは、予選では、不運にもトラブルに見舞われ、13位にポジションを置き、決勝では凍えるような寒さの中スタートを切り、途中で氷雨になったりと荒れたレースとなるが、11位で完走を果たした。
■4 月5 日(土)【ノックダウン予選13位/1‘20.945】
□天候:曇り | コース:ドライ |
気温/路面度 気温/路面度 Q1 開始時 開始時 10 ℃/ 24 ℃
春の訪れをまったく感じることの出来ないくらいの寒さのなか迎えた予選日。前日の天気予報では雨や雪の予報も出ており、凍えるような寒さのなか、まずは早朝のフリー走行からスケジュールは始まった。そこで19号車WedsSport ADVAN RC Fは、原因不明のトラブルに見舞われてしまい、思うようにセットアップもタイムも出せないまま歯がゆい時間が流れ、原因が解決しないままフリー走行は終わり、15番手という苦汁をなめる結果となってしまう。
しかし、マシンそのもののバランスはいいよ。とのコメントも出ており、明るい兆しも見えて入るものの、予選に備え、ピットクルーは19号車 WedsSport ADVAN RC Fのメンテナンスに力を入れた。
そしてお昼のピットウォークを挟んで14時より300クラスのQ1から始まり、その15分後に500クラスの予選が始まった。
予報に反して、天候が回復し日差しが差し込むなか、14時15分から始まったが、全車が顔を揃えたのはその4分後。19号車WedsSport ADVAN RC Fの予選アタッカーは関口選手だ。関口選手はライバルと足並みをそろえてコースイン。依然、トラブルを抱えたままのアタックとなるが、果敢にアタックを開始し、1ラップごとにタイムを刻む関口選手。その走りをモニターで見守る脇坂選手。そして、予選時間残り2分を切ったところで、1'25.945とタイムを刻み暫定9番手にポジションを置くが、終了間際に惜しくも13位へポジションダウン。
Q2進出のボーダーラインまで0.4秒というわずかな差で悔しい結果となってしまい、決勝では追い上げを期待する13番グリッドに着く事となった。
Q2の結果、トップは同じLEXUS勢の6号車ENEOS SUSTINA RC F、2位 12号車カルソニックIMPUL GT-R、3位 46号車S Road MOLA GT-Rという結果に。
■4月6日(日)【11位】
□天候:曇り/雨/晴れ | コース:ドライ/ウェット/ドライ
気温/路面温度 開始:9度/20度>途中:10度/15度
昨日に引き継続き、雪予報が出ている岡山国際サーキット。今日は全国的に荒れ模様の天候が予想されており、波乱のレースが予想される始まりとなった。早朝には太陽が顔を出しているものの、フリー走行が行われる直前には大粒のアラレがふり出し、すぐに止んだもののタイヤ選択が難しいセッションとなる。
ウェットコンディションの中、インターミディエイトを装着し、関口選手から走り出し、6ラップ目にはピットシュミレーションを兼て、ミスターGT脇阪選手にバトンタッチし、最後のセットアップに力を注いだ。コンディションがドライではなかった為、チームの当初考えてたランプランより大幅な予定変更を行い走行した。合同テストに参加出来なかった19号車は他のチームよりデータが少ない状況の中、トラブルが克服できてるか?確認しながらの走行となった。二人のドライバーは多くの周回を重ねる事が出来ないまま、決勝に望む事となった。
そして、14時、定刻通り決勝の幕が上がった。今年よりスタートはウォームアップラップ、そしてフォーメションラップそしてスタートと手順の変更があったスタートだったが300クラスの隊列がそろわないことから、1ラップフォーメーションラップが追加され、3ラップ目にスタートを切った。路面温度が低いせいか、オープニングラップのリボルバーコーナーで36号車と23号車が接触。これをかわし13番グリッドからスタートした19号車WedsSport ADVAN RC Fを操る関口選手は、ポジションを2つ上げ、11位へ。その後、順調にレースを展開するが、17ラップを数えるころには雨が降り出した。この雨はほどなくして止んだが、一時ピットに緊張が走る。路面の色が段々と変わる中、様子を見ながらレースを展開。そして関口選手は20ラップ目には24号車をかわし10位へポジションをアップ。そして、この雨で番狂わせをくった46号車が大きくポジションを落としたことから19号車WedsSport ADVAN RC Fは22ラップ目に9位へ労せずしてポジションをアップ。そして、35ラップ目には前を行く8号車と1号車が接触し、1号車がポジションを大きく落としてしまう。これをかわしてまたもや19号車WedsSport ADVAN RC Fは8位へ。そして、ライバルが35ラップ目を超えたころからピットインし始め、43ラップ目に19号車WedsSport ADVAN RC Fもピットイン
。
関口選手から脇阪選手にバトンが渡された。19号車WedsSport ADVAN RC Fはこの時点で10位にポジションを構え、レースを展開。脇阪選手は後半の荒れた路面にも関わらず、安定したレースを展開し、80ラップ目に、11位で19号車WedsSport ADVAN RC Fをゴールラインへと導いた。
開幕戦を制したのは、37号車 KeePer TOM’S RC F。2位6号車ENEOS SUSTINA RC F。3位12号車カルソニック IMPUL GT-Rという結果に。
LEXUS TEAM WedsSport BANDOHは、このレースではトラブルを抱え、悔しい思いもしたが、その中でも完走を果たし大きなデータを蓄積した。脇阪選手と関口選手という新たな風を取り入れたことで、今後のレースに期待できる1戦となった。
色々な事があり厳しいレースとなりましたが、トラブルなく完走できた事は今後につながると思います。ポイント獲得には至りませんでしたが、限られた時間の中、テストに間に合うのか、レースできるクルマに仕上るのか、という状況でしたので、無事開幕戦に出場できたことをチーム監督・スタッフ・関係各位に感謝しています。関口選手とのコンビも問題なく、これからのシーズンが楽しみです。次戦富士はレクサスのホームコースでもあるので、良い結果を期待していてください。
予選はトラブルで100%力を出し切れず残念でしたが、その中でも決勝に向けて期待できる成果はありました。決勝では、途中で雨が降ったり難しい展開になりましたが、完走することが優先でしたので、クラッシュすることなく走れて、よかったですが、次はもっと高いレベルでパフォーマンスを発揮したいです。脇阪選手とのコンビは年齢差はありますが、レーシングドライバーとして対等に話をしてもらえるので、とてもやりやすいです。
正直、ここまで来るのには凄く大変でした。GT500でレースがしたい。レクサスでレースがしたい。勝てるチームにしたい。本当に僕のわがままを聞いてくださったトヨタ自動車様並びにトヨタテクノクラフト様には本当に感謝しております。この感謝を結果で恩返し出来たらと思ってレースに望みました。ここまで来るのにメカニック達にも凄く頑張ってもらい、スポンサー様に応援してもらい本当に感謝しております。
今回感じた事はやはり脇阪選手加入によっての注目度!僕は脇阪選手の加入によって人気ナンバー1チームを目指したいと思っております。関口選手は本当に久しぶりに仕事をしたのですが彼の成長に本当にびっくりしましたし、レース中の無線のやり取りでも的確なコメントを残してくれてチームの大きな戦力になった事は間違いありません。そこに脇阪選手の経験とマシン作りをプラスすれば僕の夢に本当に近くなる気がします。
正直、今回は事前テストに行けなかった為、タイヤの選択は僕とエンジニアで決めさせてもらいました。その段階でこんなに路面温度が下がると全く予想してなかったので僕の選択ミスでもあります。ドライバーの二人には今回は沢山乗ってもらおうと事前に決めてましたが、土曜日はトラブルを抱えた状況でのフリーと予選になってしまいました。トラブルを見つけるまでに時間がかかってしまい、ドライバーに沢山乗ってもらう事ができませんでした。ここにも大きな敗因があります。その状況下の中でまずは関口選手の予選。タイムはトップと1秒ありましたが、もともとトラブルで1秒くらいだと思っていたので彼のパフォーマンスには驚きました。マシンが良ければスポンサー様、ファンの皆様にも良いシーンが見せれたと思います。そして脇阪選手はチームに色々なアドバイスをくれます。タイヤも他メーカーを長年履いていましたので僕らのチーム、そしてタイヤ開発には大きなパワーを注いでくれました。事前テストで走っていれば・・・とタラレバを言いたくなってしまいます。今回はちょうど半分くらいでドライバー交代を考えていたのですが途中、雨が降ってきて、タイヤのグリップが復活するかもしれないという読みで43周目でドライバー交代をしました。これももっと30周くらいで脇阪選手に交代してハード目なタイヤを装着していれば。と反省点が残ります。今回は完走のみというフィードバックしかありませんがチームは強くなっています。次の富士にはスポンサー様・ファンの皆様に満足いくレースをお届けできるようマシンを完璧にし、ドライバーとミーティングを沢山して富士に望みたいと思っております。今回は沢山の方々の応援により支えられました。今後とも応援宜しくお願いします。
Po | No | Machine | Driver | Time | Laps | Best Lap | Tire | WH |
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1 | 37 | KeePer TOM'S RC F LEXUS RC F / RI4AG | 伊藤 大輔 アンドレア・カルダレッリ | 1:57'15.816 | 81 | 1'22.648 | BS | |
2 | 6 | ENEOS SUSTINA RC F LEXUS RC F / RI4AG | 大嶋 和也 国本 雄資 | 5.026 | 81 | 1'21.977 | BS | |
3 | 12 | カルソニックIMPUL GT-R NISSAN GT-R / NR20A | 安田 裕信 J.P.デ・オリベイラ | 18.818 | 81 | 1'22.845 | BS | |
4 | 39 | DENSO KOBELCO SARD RC F LEXUS RC F / RI4AG | 石浦 宏明 オリバー・ジャービス | 21.475 | 81 | 1'23.163 | BS | |
5 | 18 | ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E | 山本 尚貴 ジャン・カール・ベルネ | 23.259 | 81 | 1'23.168 | MI | |
6 | 17 | KEIHIN NSX CONCEPT-GT Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E | 塚越 広大 金石 年弘 | 31.039 | 81 | 1'23.457 | BS | |
7 | 23 | MOTUL AUTECH GT-R NISSAN GT-R / NR20A | 松田 次生 ロニー・クインタレッリ | 31.367 | 81 | 1'22.931 | MI | |
8 | 8 | ARTA NSX CONCEPT-GT Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E | V.リウッツィ 松浦 孝亮 | 1'07.608 | 81 | 1'23.617 | BS | |
9 | 100 | RAYBRIG NSX CONCEPT-GT Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E | 小暮 卓史 武藤 英紀 | 1Lap | 80 | 1'23.916 | BS | |
10 | 46 | S Road MOLA GT-R NISSAN GT-R / NR20A | 本山 哲 柳田 真孝 | 1Lap | 80 | 1'22.353 | MI | |
11 | 19 | WedsSport ADVAN RC F LEXUS RC F / RI4AG | 脇阪 寿一 関口 雄飛 | 1Lap | 80 | 1'23.875 | YH | |
12 | 24 | D'station ADVAN GT-R NISSAN GT-R / NR20A | ミハエル・クルム 佐々木 大樹 | 1Lap | 80 | 1'23.744 | YH | |
13 | 36 | PETRONAS TOM'S RC F LEXUS RC F / RI4AG | 中嶋 一貴 ジェームス・ロシター | 2Laps | 79 | 1'22.846 | BS | |
14 | 1 | ZENT CERUMO RC F LEXUS RC F / RI4AG | 立川 祐路 平手 晃平 | 4Laps | 77 | 1'23.596 | BS | |
15 | 32 | Epson NSX CONCEPT-GT Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E | 中嶋 大祐 ベルトラン・バゲット | 6Laps | 75 | 1'23.929 | DL |