SUPER GT 今シーズンも残り 2 戦。第 7 戦は大分県にあるオートポリスサーキットで開催された。サーキット自体は高低差があり、路面μが低く特に難しいサーキットであるが、LEXUS TEAM WedsSport BANDOH は昨年の大会でポールポジションを取った縁起のいいサーキットだ。第 6 戦の富士でのリタイヤという雪辱を晴らす為、 この大会では、背水の陣でレースに挑むが、季節外れの台風に見舞われ予選、決勝共に日曜日に行うという異例のスケジュールとなった。
■2013 年10 月 6 日(日)【予選:14 位】】
□公式予選 天候:曇り | コース:ウエット/ドライ
気温/路面温度 開始
時:21℃/22℃、終了時:21℃/23℃
◆10 月 5 日(土)
予選を迎えた朝は、台風23号が接近しているため、暴風と雨、それにオートポリス特有の霧に包まれた幕開けとなった。しかし、スケジュールは進行し 9 時から予定通りフリー走行が行われ、19 号車「WedsSport ADVAN SC430」は荒聖治選手からフリー走行を開始するものの、わずか 5 周で視界不良のため赤旗中断となった。その後フリー走行は終了時間まで待機することとるが、2 時から行われる予選も天候が回復の見込みがないことから翌日に順延となる異例のスケジュールとなった。
◆10 月 6 日(日)
昨日のスケジュールがすべて中止となり、今日1日で全てのスケジュールを消化しなければならないとあって、慌ただし1日の始まり。チームは朝7時からサーキットに入り、レースの準備を進める。
昨日、フリー走行も予選も行われないまま今日に持ち越したスケジュールは、フリー走行が削除され、その代わりに予選が 25 分間、スタート進行の8分間の走行が15分に延長された。予選方式も、通常ならば、1セットのみ使用が許されているタイヤが今回のみ2セット。ドライバーは1名がアタックする方式となった。しかし、台風の影響は残り、雨は降っていないが、コースは一部濡れている部分もあり、念のためかウエット宣言が出された。強風が時々雨粒を運んでくる微妙な天気のまま、まずは9時から300 クラスの予選から始まりその25分後、500クラスの予選がスタートした。
300クラスの走行をモニターで観察していたアンドレ・クート選手は、19号車「WedsSport ADVAN SC430」のコックピットに乗り込みコースイン。ぶっつけ本番の予選をいかに攻略するか、
アンドレ・クート選手のアタックに期待がかかる。1ラップごとに縮まっていくタイムと目まぐるしくわかるランキングに目が離せない。
3ラップ終えたところで、19号車「WedsSport ADVAN SC430」は 1'41.422 で暫定6位のタイムをマークする。その後もアンドレ.・クート選手はアタックを続けるが、なかなかタイムの更新につながらず、7ラップ目にピットイン。マシンを調整しタイヤも交換し再びコースへ。この時点で予選時間は10分を経過、ランキングは 14 位。そして暫定トップは18号車がマークした 1'39.171 という結果。
このトップタイムをターゲットに気持ちも新たにアンドレ・クート選手はアタックをつづけ、予選残り2分を切った時点で、1'39.893 のタイムをマークする走りを見せるが、予選14位という厳しい結果に。
トップは38号車 ZENT CERUMO SC430、2位 23 号車 MOTUL AUTECH GT-R、3位 18号車 ウイダーモヂューロ HSV-010。
■10 月 6 日(日)【決勝:13 位】
□決勝レース 天候:曇 | コース:ドライ
気温/路面温度 開始:22 度/24
度>中盤:22 度/25 度
予選からわずか3時間足らずで決勝のスタート進行が始まった。いつも
は8分間ほど設けられるスタート進行のフリー走行は15分と、わずかに
拡大され、このわずかのフリー走行を荒聖治選手とアンドレ・クート選手で走り、決勝に備える19号車「WedsSport ADVAN SC430」。決勝は定刻通りに14時からスタートするが、このころにはどんよりした雲が波
乱のレースを暗示させるように、サーキット上空を覆った。
そして、14時ちょうど、19号車「WedsSport ADVAN SC430」はアンドレ・クート選手をのせスタートを切った。
オープニングラップはややおとなし目なスタートを切ったアンドレ・クート選手も、ポジションキープで2ラップ目に入るが、タイヤが温まってくると、アグレッシブな走りで、次々とライバル達を攻略し、5ラップ目には、13位へ、8ラップ目には12位へ、10ラップ目には、11位、11ラップ目にはポジションを大きく落とした17号車を交わし、10位へと、どんどんポジションをアップしていく。ラップタイムもトップと変わらない快走を見せるアンドレ・クート選手は、レースが中盤に入った30ラップ目には7位にまでポジションを上げる。ライバルは30~32ラップ目にピットインを行い、そのすぐ後の33ラップ目に19号車「WedsSport ADVAN SC430」もピットイン。
待ちかまえていたピットクルーに迎えられ、19号車「WedsSport
ADVAN SC430」のバトンは荒聖治選手に渡された。戦列に加わった19号車「WedsSport ADVAN SC430」は、この時点で、11 位にポジションを構えるが、36ラップ目には10位に。しかし、予想外の路面温度の低さに苦戦し43ラップ目に19号車「WedsSport ADVAN SC430」は2回のピットインを余儀なくされてしまう。
戦列に戻った
ときは、13位にドロップするが、ラップタイムは安定しレースを展開。ポジションを上げることは叶わなかったが、
最後まであきらめることなく64周のレースを走り切り、完走を果たした。優勝は、最後の3ラップで逆転劇を起こした36号車「PETRONAS TOM’S SC430」、2位ポールシッターの38号車「ZENT CERUMO SC430」、3位17号車「KEIHIN HSV-010」。LEXUS勢が1.2位を飾った。
アンドレがピットインしたときにロング向きのタイヤに交換してピットアウトしたんですが、残念なことに路面温度が予想外に低く、性能を発揮できずに再度ピットインをしました。そしてアンドレと同じタイヤを履いてからは、いいペースで走れたのですが、トップのすぐ後ろに入ったため、思うようにペースを上げられず、本当に残念でした。半分まではいいペースで走れていたので。今回はポイントを狙っていただけに悔しい結果になりましたが、 次の茂木ではノーウエイトとなりますので全力で挑みますので、応援よろしくお願いします。
僕のスティントでは、まだいくつかの高速コーナーでのアンダーステアは残っていましたが、後方からプッシュしてポイント圏内まで追い上げてマシンをチームメイトにバトンタッチできました。しかしセイジのスティントでもう一 度ピットインし、万事休す・・・。そこまでの皆の努力が残念でした。最終戦では思い切ったレースをして、よい結果が出せるといいですね。
無線の調子が悪く、アンドレにピットインの指示をだしてから7周後のタイミングでピットに入ってきました。ここの時点で16秒のロス。後半は完璧なタイヤ選択ミス。本当に申し訳ありません。たらればですがピットのタイミングとタイヤ選択がアンドレと同じのを選んでいれば上位には食い込めたと思います。本当に本当に悔しいです。たくさんのファンの人に応援してもらっているチームなので最終戦はみんなを笑顔にできるように全力で挑みます。今後とも応援よろしくお願いします。 今回のジャッジで経験不足を目の当たりにしました。自分を信じて今後も頑張ります。
Po | No | Machine | Driver | Time | Laps | Best Lap | Tire | WH |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 36 | PETRONAS TOM'S SC430 LEXUS SC430 / RV8KG | 中嶋 一貴 ジェームス・ロシター | 1:55'03.613 | 65 | 1'41.890 | BS | 34 |
2 | 38 | ZENT CERUMO SC430 LEXUS SC430 / RV8KG | 立川 祐路 平手 晃平 | 2.622 | 65 | 1'40.434 | BS | 43 |
3 | 17 | KEIHIN HSV-010 Honda HSV-010 GT / HR10EG | 塚越 広大 金石 年弘 | 2.811 | 65 | 1'41.861 | BS | 41 |
4 | 1 | REITO MOLA GT-R NISSAN GT-R / VRH34B | 本山 哲 関口 雄飛 | 11.227 | 65 | 1'41.206 | MI | 20 |
5 | 18 | ウイダー モデューロ HSV-010 Honda HSV-010 GT / HR10EG | 山本 尚貴 F.マコヴィッキィ | 11.841 | 65 | 1'41.373 | MI | 46 |
6 | 24 | D'station ADVAN GT-R NISSAN GT-R / VRH34B | 安田 裕信 ミハエル・クルム | 12.326 | 65 | 1'42.083 | YH | 7 |
7 | 39 | DENSO KOBELCO SC430 LEXUS SC430 / RV8KG | 脇阪 寿一 石浦 宏明 | 12.735 | 65 | 1'42.107 | BS | 37 |
8 | 23 | MOTUL AUTECH GT-R NISSAN GT-R / VRH34B | 柳田 真孝 ロニー・クインタレッリ | 24.134 | 65 | 1'41.216 | MI | 44 |
9 | 37 | KeePer TOM'S SC430 LEXUS SC430 / RV8KG | 伊藤 大輔 アンドレア・カルダレッリ | 24.474 | 65 | 1'41.813 | BS | 40 |
10 | 32 | Epson HSV-010 Honda HSV-010 GT / HR10EG | 道上 龍 中嶋 大祐 | 46.935 | 65 | 1'42.680 | DL | 3 |
11 | 6 | ENEOS SUSTINA SC430 LEXUS SC430 / RV8KG | 大嶋 和也 国本 雄資 | 52.084 | 65 | 1'42.179 | BS | 32 |
12 | 100 | RAYBRIG HSV-010 Honda HSV-010 GT / HR10EG | 伊沢 拓也 小暮 卓史 | 1'18.304 | 65 | 1'41.334 | BS | 37 |
13 | 19 | WedsSport ADVAN SC430 LEXUS SC430 / RV8KG | 荒 聖治 アンドレ・クート | 1Lap | 64 | 1'42.613 | YH | 8 |
14 | 8 | ARTA HSV-010 Honda HSV-010 GT / HR10EG | ラルフ・ファーマン 松浦 孝亮 | 4Laps | 61 | 1'42.073 | BS | 31 |